不思議なコーラ

trespass/Merry Ghostsでドラムを叩いているカノウのブログ

吸血鬼ハンターD 33~37巻/吸血鬼飼育法 完全版/ナイトランド・クォータリーvol.22/殺人七不思議

 今年の夏は、スターバックスで売り出されていたコーヒーのレモネード割りなる飲料をよく飲みました。

まだまだ蒸し暑いというのに先月で販売終了となったので、自分でこしらえてみようとアイスコーヒーにレモン入れたりしてみましたが、不味い。

レモンソーダを混ぜたりもしましたが、不味い。

(もったいないから全部飲みますよ)

試行錯誤するうちにだんだんアイスコーヒーを淹れるのも面倒になってきたので、濃縮タイプのコーヒーとレモンティーを用意。

二つを混ぜて水割りにしたら結構おいしかったのでこれで良しとします。来年の夏に答え合わせをしよう、不正解だろうけど。

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「ドラ活、原点に立返る」

吸血鬼ハンターDシリーズ、最初に読んだのは小学5年生くらいだったか。大人になってもDを読み続けているとはさすがに思わなかった…有難いこってす。

うっかりしていた。新作がいくつか出ていた。が、どこまで読んだのか覚えていない…何冊かめくってみたけれどわからない笑(世界観がはっきりしているので未読作品でも知っている気分になってしまうのです)。過去のブログを見返したら3年前に32巻を読んでいた。書いといてよかった。というわけで一週間ほど33~37巻までのDとともに通勤しておりました。

吸血鬼ハンター33 D-呪羅鬼飛行 (朝日文庫)

吸血鬼ハンター33 D-呪羅鬼飛行 (朝日文庫)

  • 作者:菊地秀行
  • 発売日: 2018/04/06
  • メディア: 文庫
 
吸血鬼ハンター34 D-死情都市 (朝日文庫)

吸血鬼ハンター34 D-死情都市 (朝日文庫)

  • 作者:菊地 秀行
  • 発売日: 2018/09/07
  • メディア: 文庫
 
吸血鬼ハンター35 D-黒い来訪者 (朝日文庫)

吸血鬼ハンター35 D-黒い来訪者 (朝日文庫)

  • 作者:菊地 秀行
  • 発売日: 2019/06/07
  • メディア: 文庫
 
吸血鬼ハンター(36) D-山嶽鬼 (朝日文庫)

吸血鬼ハンター(36) D-山嶽鬼 (朝日文庫)

  • 作者:菊地 秀行
  • 発売日: 2019/10/07
  • メディア: 文庫
 
吸血鬼ハンター(37) D-闇の魔女歌 (朝日文庫)

吸血鬼ハンター(37) D-闇の魔女歌 (朝日文庫)

  • 作者:菊地秀行
  • 発売日: 2020/07/07
  • メディア: 文庫
 

 Dが微笑んで立ち去るシーンで締めくくられるのが(お決まりのパターンだけど、だからこそかな)いっそう別れの寂しさが胸に迫って良いですね。今回は5作中1作、微笑みを浮かべていた。

 

吸血鬼飼育法 完全版 (ちくま文庫)

吸血鬼飼育法 完全版 (ちくま文庫)

 

「試験問題の事前入手から、革命の下準備まで」というキャッチフレーズのよろずトラブル解決屋(?)“ファースト・エイド・エージェンシー”の片岡直次郎、(殺し以外の)どんな依頼も引き受ける4つの短編が収録。表題作(正確には「吸血鬼を飼育して妻にする方法」)は、自分が吸血鬼になってしまったと語る若き令嬢の依頼「自分と新婚旅行に出かけ殺されてほしい」というビックリな設定でスタート。吸血鬼にふさわしい怪奇現象も多々登場しますよ。

飄々とトラブルをド派手なやり方で解決していく片岡直次郎、個人的には小松左京の「時間エージェント」を思い出す。主人公の二枚目三分の一にギリギリ滑り込んでる風貌(なのに妙に女性にモテる)、必ず出てくる美女とのお色気シーン、絶体絶命の場でもウイットに富んだやり取り等々。細かい描写はもう覚えていないけれどファッションや街並みもちょっと似ていたような…と調べてみたら、

小松「時間エージェント」シリーズは1965~68年『HEIBONパンチDELUXE』(後に『ビッグコミック』にも)初出掲載。

都筑『一匹狼』(後に角川文庫『吸血鬼飼育法』と改題)は1968年に桃源社より刊行。

そうかそうかやっぱり時代が近いんだな。私がイメージする昭和40年代とは、半透明パンティ穿いて体中にステッカー貼ってたり、ノーブラで踊るおネエちゃんたち(『吸血鬼飼育法』に登場)だったようです。

 

ナイトランド・クォータリーvol.22 銀幕の怪異、闇夜の歌聲

ナイトランド・クォータリーvol.22 銀幕の怪異、闇夜の歌聲

  • 発売日: 2020/09/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 表紙がノスフェラトゥだ!(よくよく見たら耳としっぽがある、ニャスフェラトゥ?笑)、映画にまつわる怪奇、幻想、恐怖について興味深いタイトルが並んでいるので入手。ハマー・フィルムのリストを眺め、まだまだ謁見かなわぬ吸血鬼はたくさんおられるのだなあとうっとりため息をつき、柳下毅一郎ロングインタビューの「インターネットに孤独は」ない、映画館で観る映画は「孤独を学ぶレッスン」だという言葉に頷く(映画だけでなく文学、音楽等々あらゆる表現を享受するのに通じる、いやそれ以上だな、人が生きるため必要不可欠な思想だと思う)。「史上最低の映画監督」エド・ウッドの小説「最後のカーテン」は、ベラ・ルゴシ、クリズウェルやFシルヴァーが出てきてくれそうな愛らしさだった。この一冊を道標に私のヴァンパイア探訪の日々は続くことになりそうだ。

 

「最近の一冊」

 名探偵オーウェン・バーンズシリーズ第三弾、今回も小冊子付で嬉しい。今作はタイトルにもある通り七つの不可能殺人事件が起こり、最後の最後でオーウェンが謎解き(どうしたオーウェン!)。事件が七つもあるせいか全てがあっさりサクサク進んでいくのに驚く。もう少しおどろおどろしく仰々しくいくもんだと思ってたわ…あと水差しを目の前に温室で脱水死を遂げた少佐の種明かしには目が点…人間の意志ってそんなに…。犯人の動機も見た目とえらく違って普通だな…。とまあ文句を並べているように思われるかもしれませんが、本作はおそらく不可能犯罪を七つ書いてみせる!というのがテーマだろうから私の言は的外れかも。ともあれ芸術至上主義なうぬぼれ屋の毒舌家オーウェンはとても魅力的なので次作も楽しみです。

  

「Merry Ghostsライブ予定」

10/16(金) @難波BEARS

10/30(金) @堺FANDANGO

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