夏のお楽しみ
どうも今年は盆踊りに行けなさそうなので、エド・ウッド『死霊の盆踊り』HDリマスター版を眺める(鑑賞ではない)。柱に縛られているカップルの顔を眺めるのが良い。~すべき、~であらねばならぬ、というものから最も遠い所にある、ひょっとしたらコレは崇高な表情かもしれない、などと下らないことを考え贅沢(=無駄)な時間を過ごしました。毎日こうだと良いね!
8月のMerry Ghostsライブです。
諸々ご都合良い方、遊びましょう!
■2020/8/1(土) @神戸HELLUVA LOUNGE
HELLUVA LOUNGE15周年企画第1夜
・folk enough
・Merry Ghosts
・response man
・DEATH BY DUMPLING
OPEN/18:30 START/19:00 ADV./1800yen DOOR/2300yen +1drink
■2020/8/9(日) @難波BEARS
ケミカルリアクション
・DIRTYISGOD
・Back To Basics
・Merry Ghosts
OPEN/18:30 START/19:00 ADV./DOOR 2000yen
■2020/8/15(土) @茨木アナーキー
・雲雀
・Merry Ghosts
・THE SPECTERZ
・ノラ一味
OPEN/18:30 START/19:00 ADV./DOOR 1500yen +1drink
「最近の三冊」
購入本。「疫病」、ギリシャ神話の女神アフロディーテが己の求愛を無視され、嫉妬から天才彫刻家に苛烈な罰を下す。欲望のままにふるまう、神々はこうでないと面白くない。本書には単行本未収録の「暴君ネロ」も入っている。有難い…
付録に、『断頭台』が刊行された当時の著者vs森村誠一の対談が収録されており、これまた興味深くて有難や…
「いま地球に三十億ぐらい人口があるでしょう。だけどそれはね。人類がこの地球上に姿を現わしてから今日までの総人口に較べたら(中略)微々たるものだよね。(中略)僕たちは、人間の現役だなんていばってはいられないんじゃないか」
「死んじゃった連中がいま生きている人間の方を見て(中略)人間のマイナリティですよ我々は。何をほざいているんだと言っているような気がするの」
とりわけこの言葉がしっくりきた。マイノリティだと自覚したら今の世の中いろいろ解決すると思うっすね、全部は無理だけど。
借りてきたもの。眠り続ける老人のダニエルと彼に本を読み聞かせる32歳のエリサベスが物語の中心人物であるが、彼ら二人について整然と語られるのではなく断片的なエピソードのコラージュで成り立っており、いわゆるストーリーらしいものはそれほどない。最近この手法こそが物語にふさわしいんじゃないのかと思っている。というかそういうものがどんどん好きになっている。エリック・マコーマック『パラダイス・モーテル』とかモーム『アシェンデン』とか。(伏線を全てキレイに回収する作品は几帳面だなとは思うけどそんなに称賛されるほどのもんでもないような)さておき、EU離脱に揺れるイギリスの雰囲気を感じることもできそれもまた面白かった。本作は春夏秋冬四部作の一つらしく、残りの三冊も邦訳されるのが楽しみです(されますよね?)
記憶喪失の美女・消えた死体など華やかな(?)ミステリー要素をふんだんに盛り込みつつも、両作品ともに第二次世界大戦によって引き起こされた悲劇を描く。人間の弱さ・卑小さ・愚かさが生々しく迫ってくるので(これこそが皆川節だと思ってる)、トリックや設定が多少現実離れしていても納得してしまう。このシリーズ、一度は文庫になったものの現在入手困難な長編ミステリを刊行予定だそうで、ああ有難や…続刊も読む。