不思議なコーラ

trespass/Merry Ghostsでドラムを叩いているカノウのブログ

トミー・リー・ウォーレス『ヴァンパイア黒の十字架』/パトリック・ルシエ『ドラキュリア』/平石貴樹『誰もがポオを愛していた』

 

ヴァンパイア:黒の十字架 [DVD]

ヴァンパイア:黒の十字架 [DVD]

  • 発売日: 2007/04/02
  • メディア: DVD
 

 中古で発見したので購入。我が家の棚に初めてジョン・ボン・ジョヴィの作品がやってきた!(CD1枚も持ってない、けど有名なあの曲は知ってる、サビ前二拍三連みたいなフィルのやつ)

 ヴァンパイア・ハンターのボンジョヴィが、ハンター仲間や依頼主である教会の僧侶たちを惨殺した女吸血鬼を倒すべく、ズッコケ集団で立ち向かうというモノ。いやーほんまにズッコケまくってたわ、モノ申したいことが多すぎるが故に口を閉じて静かに観てたわ…飲んだら日光に耐性がつく薬がその辺の病院で処方されてるとか…血をとっかえたら吸血鬼に吸われたことはチャラになるとか(そういや『ニア・ダーク』もそんなオチだったな、結構多いのか)…ボンジョビを筆頭にハンター集団のやる気のなさとか…一番頑張ってたのは、身体張ってたのは、女吸血鬼だと思う…もう!もっとヴァンパイアを丁重に扱って!

 本作は『ヴァンパイア最期の聖戦』の続編である関係からか、製作総指揮にジョン・カーペンターの名がありますが、序盤でジョビの車にサーフボード型の武器庫が積まれていて期待したもののカーペンター色はこれだけでしたね…(『ダーク・スター』のラストシーンが好きなので、私の中ではカーペンター=サーフボードなのです)。

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ドラキュリア [DVD]

ドラキュリア [DVD]

  • 発売日: 2010/04/16
  • メディア: DVD
 

  英国の博物館に窃盗団が潜入。彼らが盗んだ棺桶から100年もの間封印されていた不死の吸血鬼ドラキュリアが復活。ヘルシング館長はニューオーリンズに飛び、後を追った甥サイモンと共にドラキュリアの暴走を食い止めようとする…

 冒頭、博物館に侵入する場面で指紋・声紋・網膜認証をクリアするハイテク窃盗団が現れ、おお2000年公開の映画らしく21世紀なヴァンパイアムービーか…!と思いきや、ヴァン・ヘルシング館長の仕掛けたオールドスクールなトラップ(手下は串刺しに)で一味を撃退した(つっても棺は盗まれるんだけど)後は、そう、ひたすら肉弾戦。壁を蹴り屋根で回転し鮮やかで現代的なアクションを決めても、ヴァンパイアに立ち向かうのはだいたい拳。まあ素敵!古典的な戦法でドラキュラへ敬意を払っておるのだな、とワタクシ解釈致しました。

ドラキュリアは何故生まれたのかという設定、ネタバレになるから書きませんが、へええええよくまあ思いついたな、串刺し公とかの歴史はガン無視なんだな…ああだから聖書や十字架や銀が嫌いなのか…と驚きました。とは言ってもその設定はさほど物語に効いていない気もしましたが笑。ドラキュリアⅡ、Ⅲと続編があるものの本作とは関係がないらしいのは、やはり設定が難しすぎたからかな?(続編二作は続きものだそうです)

 

 

だれもがポオを愛していた (創元推理文庫)

だれもがポオを愛していた (創元推理文庫)

  • 作者:平石 貴樹
  • 発売日: 1997/08/23
  • メディア: 文庫
 

  ボルティモア郊外でポオの作品に見立てて起こる連続殺人事件。これに取り組むのは日本から来た名探偵・更科丹希…サラシナニッキ(登場人物の名前が面白い、語り手はアメリカ人のナゲット刑事。彼の話を翻訳したという体裁の文章もこれまた良い。ちなみにナゲットの上司や同僚にはナビスコ、キャンベル、ケロッグもいる)。動機に惑わされることなく、彼女は事実を踏まえ論理的に推理していくのでその過程を引っ張られるようにしてスイスイ読む。しかし昔読んだはずのポオ作品…結構忘れていたな…そうであっても楽しめる作品でしたが。

 

Merry Ghostsライブ予定

9/4(金) @心斎橋HOKAGE

10/16(金) @難波BEARS

10/30(金) @堺FANDANGO

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